高齢者や障害者の方が利用する介護サービスには、自己負担がかかります。しかし、自己負担があまりにも高額になると、経済的な負担が大きくなり、介護サービスの利用を断念する場合もあります。そこで、国や自治体は、自己負担の上限を設ける制度を導入しています。その一つが高額介護サービス費です。
高額介護サービス費とは
高額介護サービス費とは、1か月の介護サービスの自己負担額が一定の基準額を超えた場合に、超過分を国や自治体が支払ってくれる制度です。基準額は、所得や世帯構成、介護保険料の納付状況などによって異なります。高額介護サービス費を受けるには、申請が必要です。
サービス費は、在宅・施設にかかわらず対象となりますが、以下の費用については対象外です。
・福祉用具購入費や住宅改修費
・サービスの支給限度基準額を超えた部分
・施設利用の際の食費・居住費、日常生活費等
通常、利用実績に基づきサービス利用月の概ね3か月後に保険者より、お知らせの通知と申請書が送られてきます
高額医療・高額介護合算療養費制度
一方、高額医療・高額介護費合算制度とは、一年間(毎年8月分~翌年7月分まで)の医療保険と介護保険の自己負担の合算額が著しく高額であった場合に、自己負担額を軽減する制度です。基準額は、所得や世帯構成などによって異なります。高額医療・高額介護費合算制度を受けるには、申請が必要です。
※医療保険と介護保険の両方に利用者負担がある世帯が対象です。
入院・入所時の食費や居住費、介護保険の福祉用具の購入費・住宅改修費、保険適用外の費用は含まれません。また、医療保険の高額療養費、介護保険の高額介護(予防)サービス費を差し引いた残りの額が対象となります。
まとめ
高額介護サービス費と高額医療・高額介護費合算制度の違いは、以下のようにまとめられます。
– 高額介護サービス費は、介護サービス費のみを対象とする制度であり、高額医療・高額介護費合算制度は、医療費と介護サービス費の両方を対象とする制度である。
– 高額介護サービス費は、1か月ごとに計算される制度であり、高額医療・高額介護費合算制度は、年間で計算される制度である。
以上が、高額介護サービス費と高額医療・高額介護費合算制度の違いと概要についての説明です。これらの制度を利用することで、経済的な困難に陥らずに必要な介護サービスを受けることができます。詳細な条件や申請方法については、各自治体の窓口やホームページを参照してください。
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