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認知症 中核症状と周辺症状(BPSD)について解説

老化現象・特性・心理など
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認知症とは、脳の機能が低下することで、記憶、思考、判断、行動などの能力が障害される状態です。認知症には、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、脳血管性認知症、前頭側頭型認知症など、多くの種類があります。

認知症の症状は、中核症状と周辺症状に分けられます。中核症状は、認知症の進行に伴って必ず起こる症状です。一方、周辺症状は、認知症の進行に伴って起こることもありますし、起こらないこともあります。

中核症状

  • 記憶障害:新しいことを覚えるのが難しくなる
  • 見当識障害:場所や時間、人の名前などを忘れる
  • 判断力障害:物事を判断するのが難しくなる
  • 実行機能障害:計画を立てたり、物事を順序立てて行うのが難しくなる
  • 言語障害:言葉がうまく出てこない、話が理解できない
  • 注意力障害:集中するのが難しくなる
  • 計算能力障害:計算が難しくなる
  • 抽象的な思考障害:物事を抽象的に考える力が低下する
  • 人格障害:人格が変わる

周辺症状(BPSD)

  • 妄想:現実には存在しないことを信じ込む
  • 幻覚:現実には存在しないものを見たり聞いたりする
  • 興奮:突然、興奮して暴れたり、叫んだりする
  • 抑うつ:悲しくなったり、やる気がなくなったりする
  • 不安:不安を感じたり、恐怖を感じたりする
  • 睡眠障害:夜に眠れなくなったり、昼間に眠くなったりする
  • 食欲不振:食欲がなくなったりする
  • 排便障害:便秘や下痢になる
  • 排尿障害:頻尿や尿失禁になる
  • 徘徊:夜中に家を出て歩き回る
  • 介護拒否:介護を拒否する

認知症の症状は、人によって異なります。また、症状は進行していくにつれて、悪化していくこともあります。認知症の症状が疑われる場合は、早めに何らかの対応をしていくことが大切です。

認知症の周辺症状(BPSD)が現れたら・・・

 認知症の周辺症状が現れたら、どう対処すべきかについて、以下のポイントをご紹介します。

  1. 症状の原因を探る
    認知症の周辺症状は、様々な要因によって引き起こされる可能性があります。例えば、身体的な不調や薬の副作用、生活環境や人間関係の変化、過度な刺激や退屈などが考えられます。まずは、症状の原因を探ることが重要です。そのためには、医師や専門家に相談したり、日々の観察記録をつけたりすることが有効です。
  2. 環境やコミュニケーションを工夫する
    認知症の周辺症状を軽減するためには、患者の身体的・精神的な安全と快適さを保つことが大切です。そのためには、生活環境やコミュニケーションに工夫が必要です。例えば、以下のような方法があります。
  • 生活環境を整える
  • 適度な明るさや温度を保つ
  • 物の配置や移動を最小限にする
  • 落ち着く色や音楽を取り入れる
  • 危険な物を取り除く
  • コミュニケーションを工夫する
  • 相手の目を見て話す
  • わかりやすい言葉やジェスチャーを使う
  • 質問や指示は一つずつ伝える
  • 認めてほめて励ます

 3.薬物治療を検討する

 認知症の周辺症状は、非薬物治療で改善されない場合もあります。そのような場合は、医師の判断により、薬物治療を検討することもあります。薬物治療では、抗精神病薬や抗不安薬などが用いられることがありますが、副作用や依存性に注意する必要があります。また、薬物治療はあくまで一時的な対処であり、根本的な解決にはなりません。そのため、必要最小限の量と期間で使用し、定期的に効果や副作用を評価することが重要です。

まとめ

 認知症の周辺症状は、介護者や家族にとっても大きなストレスとなります。しかし、一人で悩まずに、医師や専門家、地域の支援機関などに相談することで、適切な対処法を見つけることができます。認知症の周辺症状に対しては、患者を責めたり、否定したりせずに、理解と共感を持って接することが大切です。

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