ご家庭でも施設でも、高齢者の介護の問題で入浴拒否はよく聞かれる問題の一つです。入浴拒否とは、介護される人が入浴を拒否することです。入浴拒否は、介護者にとっても介護される人にとっても大きな悩みです。なぜなら、入浴は衛生面だけでなく、心身のリフレッシュや健康維持にも重要だからです。では、なぜ入浴拒否が起こるのでしょうか?そして、どう対応すればよいのでしょうか?
入浴拒否の原因はさまざまですが、大きく分けると以下の3つになります。
- 身体的な原因:痛みや不快感、体力低下、冷えやすさなどがあると、入浴を嫌がることがあります。
- 精神的な原因:認知症やうつ病などの症状があると、入浴に対する意欲や理解力が低下します。また、プライバシーの侵害や自尊心の低下を感じることもあります。
- 環境的な原因:入浴場所や時間、温度や湿度、水圧や音などが不適切だと、入浴を嫌がることがあります。
入浴拒否に対応するには、まずはその原因を見極めることが大切です。原因によって対応方法は異なりますが、一般的には以下のようなことに注意しましょう。
- 入浴前には十分なコミュニケーションを取り、気持ちを和らげてから誘導しましょう。
- 入浴時間や頻度は介護される人の体調や好みに合わせて柔軟に調整しましょう。
- 入浴場所や設備は安全で快適なものにしましょう。必要であれば、手すりやシャワーチェアなどの補助具を用意しましょう。
- 入浴中は常に声かけをして安心感を与えましょう。また、体温や血圧の変化に注意して観察しましょう。
- 入浴後はすぐに体を拭いて温めましょう。また、褒めたり感謝したりして気分を高めましょう。
入浴拒否は介護者にとってもストレスですが、無理強いしたり怒ったりすることは逆効果です。介護される人の気持ちや状況を理解して、優しく丁寧に対応することが大切です。また、自分自身の体調や気分も管理して、適度に休息を取ったり相談したりすることも忘れずに行いましょう。
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