PR

世界の高齢化・介護事情【スペイン】

介護事情と老後の生活の知恵
記事内に広告が含まれています。

スペインの高齢者、日本との比較から見える長寿国のヒント

スペインは世界で最も長寿な国の一つです。2040年までには平均寿命が85.8歳になり、日本を抜いて世界一になると予測されています。では、スペインの高齢者はどのように生活しているのでしょうか?そして、介護はどのように行われているのでしょうか?

スペインの高齢者は元気で活発

スペインの高齢者はとても元気で活発です。現役時代から仲間と協力して消費者協同組合や親の学校などを運営したり、フラメンコやダンスなどの趣味を楽しんだりしています。老後も仲間と資金を出し合って集合住宅を建設し、共同生活を送っている人たちもいます。また、恋愛や出会いにも積極的で、新聞の個人広告欄には高齢者の恋人募集がたくさん掲載されています。

スペインでは高齢者が社会に参加することが重視されています。繁華街や駅の近くに老人ホームやリハビリ施設があったり、高齢者向けのイベントやサービスが充実していたりします。子育ても現役なのか、孫と一緒に遊んだり、学校に送り迎えしたりする姿もよく見られます。

スペインの介護事情は日本と異なる

スペインでは介護は主に家族や親族が行っています。公的な介護サービスは数が限られており、民間の有料施設は費用が高いため、利用する人は少ないです。しかし、家族だけで介護することは大変なことです。そこで、スペインでは「依存度法」(Ley de Dependencia)という法律が2007年から施行されています。これは、身体的または精神的に介護を必要とする人(依存者)に対して、経済的援助やサービス提供を行うことを定めた法律です。

依存度法では、依存者の状態に応じて3段階に分類されます。最も重度な場合は月額833ユーロ(約11万円)、最も軽度な場合は月額177ユーロ(約2万円)の給付金が支給されます。また、介護サービスや福祉用具の提供、デイケアやショートステイなどの施設利用も支援されます。ただし、この法律は自治州ごとに運用が異なり、待機者も多いため、まだ十分な制度とは言えません。

まとめ

スペインの高齢者は日本と比べて元気で活発です。彼らは仲間とのつながりや社会参加を大切にしています。しかし、介護は家族に頼ることが多く、公的な支援はまだ不十分です。スペインの高齢者の生活と介護事情は日本と異なる点が多いですが、長寿国として互いに学ぶことも多いと思います。スペインの高齢者の姿から、私たちも元気で幸せな老後を送るヒントを得ることができるかもしれません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました