歌手として数々のヒット曲を生み出し、演歌の女王と呼ばれる八代亜紀さん。しかし、彼女は歌だけでなく、絵画にも情熱を注いでいることをご存知でしょうか。実は八代さんは、歌手デビューする前から絵画教室に通っており、父親と一緒に写生に出かけるなど、幼い頃から絵が好きだったそうです。しかし、歌手としての活動が忙しくなると、絵を描く時間がなくなり、しばらく筆を置いていました。
それが再び絵に目覚めたのは、50歳を過ぎた頃でした。ある日、友人から油絵の教室に誘われたことがきっかけで、久しぶりに絵筆を持った八代さんは、油絵の魅力に惹かれるようになりました。油絵は水彩画やスケッチとは違って、色彩や質感が豊かで、自分の感性を自由に表現できると感じたそうです。また、油絵は乾くのに時間がかかるため、描いている間に色や形が変化することもあり、それがまた面白くてやめられなくなったと語っています。
八代さんは油絵を描くことで、歌とは違う創造性や発想力を養うことができたと言います。また、歌手としてのプレッシャーやストレスから解放されることもできました。油絵は八代さんにとって、心のオアシスとなったのです。
八代さんの油絵は、風景や花など自然をモチーフにしたものが多く、色彩豊かで温かみのある作風です。彼女はこれまでに数回の個展を開催し、多くの人々に感動を与えてきました。特に2011年に発生した東日本大震災後は、被災地の人々に元気を届けようと、油絵教室やチャリティー展を開催するなど、絵画活動を通じて社会貢献も行っています。
八代さんは、「夢は年齢に関係ない」と言います。歌手として成功した後に始めた油絵で、新たな才能を開花させた彼女は、多くの人々に希望や勇気を与えています。今後も歌と絵の両方で活躍する八代亜紀さんから目が離せません。
※訃報
令和5年12月30日 指定難病から併発した急速進行性間質性肺炎のため、八代さんはお亡くなりになられました。 ご冥福をお祈り申し上げます。
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