最近よく耳にする「フレイル」「サルコペニア」「ロコモ」とは？
最近、健康寿命を延ばすためのキーワードとして「フレイル」「サルコペニア」「ロコモ」がよく耳にするようになりました。これらは、加齢に伴って起こる身体機能の低下を示す言葉ですが、それぞれに意味や特徴が異なります。
本記事では、これらの言葉の違いを理解し、老化を防ぐための対策について解説します。
フレイルとは
フレイルとは、加齢に伴って身体機能が低下し、抵抗力が弱まった状態のことです。フレイル状態になると、ちょっとしたきっかけで転倒や病気にかかりやすくなり、寝たきりや認知症のリスクが高まります。
フレイルの特徴は、以下の3つが挙げられます。
- 身体機能の低下：歩行速度や握力などの身体機能が低下する。
- 抵抗力の低下：ちょっとしたきっかけで体調を崩しやすくなる。
- 認知機能の低下：判断力や記憶力が低下する。
サルコペニアとは
サルコペニアとは、加齢に伴って筋肉量や筋力が低下する状態のことです。筋肉量が減少すると、歩行や立ち上がりなどの動作が困難になり、転倒や要介護のリスクが高まります。
サルコペニアの特徴は、以下の2つが挙げられます。
- 筋肉量の低下：筋肉量が基準値を下回る。
- 筋力の低下：握力や立ち上がりなどの筋力が低下する。
ロコモとは
ロコモとは、ロコモティブシンドロームの略称で、運動器の機能低下による日常生活の障害のことです。ロコモ状態になると、歩行や立ち上がりなどの動作が困難になり、転倒や要介護のリスクが高まります。
ロコモの特徴は、以下の2つが挙げられます。
- 歩行速度の低下：10mの歩行速度が1.0m/s未満になる。
- 立ち上がり動作の困難：立ち上がり動作に10秒以上かかる。
フレイルとサルコペニアの違い
フレイルとサルコペニアは、どちらも加齢に伴う身体機能の低下を示す言葉ですが、その違いは以下のとおりです。
フレイル、サルコペニア、ロコモの関係
フレイル、サルコペニア、ロコモは、それぞれ独立した概念ではなく、相互に関係しています。
サルコペニアは、フレイルの重要な要因の1つであり、サルコペニアを伴うフレイルは、より重篤な状態です。また、ロコモは、サルコペニアやフレイルの末期状態ともいえます。
老化を防ぐための対策
フレイル、サルコペニア、ロコモは、いずれも加齢に伴って起こる自然現象ですが、適切な対策を講じることで、その進行を遅らせることができます。
老化を防ぐための対策としては、以下のようなものが挙げられます。
- バランスの良い食事：筋肉を維持するためには、たんぱく質を十分に摂取することが大切です。
- 適度な運動：筋肉を増やすためには、レジスタンス運動と有酸素運動を組み合わせた運動が効果的です。
- 社会参加：社会的なつながりを維持することは、認知機能の低下を防ぐためにも重要です。
また、喫煙や過度の飲酒、不規則な生活なども、老化を促進する要因となりますので、注意が必要です。
まとめ
フレイル、サルコペニア、ロコモは、いずれも加齢に伴う身体機能の低下を示す言葉ですが、それぞれに意味や特徴が異なります。
これらの言葉を理解し、適切な対策を講じることで、老化を防ぎ、健康的な老後を迎えましょう。
